寒いけれど 快晴 引っ越し日和だ!!
私はお仏壇にお祈りを済ませて
家から大きな花瓶を 持参して お花屋さんで
母の好きな花を沢山買い集めて
タクシーで病院へ
今日は杖無しで向かった。
母の病室に寄る前に特別室へ行き
お部屋が明るく 穏やかになる様に
早速 花瓶に花を真剣に丁寧に生けた。
ベッド周り テーブルをアルコール消毒して
カーテン 窓を開けて 空気を入れ替えた。
此処が今日から退院まで
母のお部屋になる。
部屋に向かい
宜しくお願いしますね!と 敬礼。
母の病室へ 自分の痛みを忘れ 急いで
こんにちわ〜来ましたよ
明るく母の顔を見た。
カンファレンスの後に 特に母の容態に
変化はなく
少しの咳 かすれ声 ゼコゼコ。
母は今日は早いのね?
大丈夫?と又 労って呉れた。
うん勿論大丈夫よ 母上の為なら
火の中 水の中
2人で一つよ。 母上のお腹から産まれ
こんなに オーキクして(笑) 呉れたのだから!
母はニコニコて温かく 美しく
微笑んで呉れた。
眩しい程の笑み
母は 病院のアイドル
うん 本当に皆さんの 言っていた言葉どうり。
他の方からよく言われたが 私は母の笑顔は
モナリザの微笑みより
遥かに気品よく美しい!!と幼少の頃から
感じて眺めていた。
母は退院??と
聞いて来た。 先日は母に大きな声で
説明していなかったので
母は頑張り 起き上がろうとした。
駄目よ 点滴が外れてしまうわ。
今日は この病室から 最上階にある
素敵なお部屋にお引越しなの。
大きな窓と 綺麗な景色よ
必ず 早く治るお部屋だから
もう少し もう少しだけ退院は 待ってね
母に指切りをした。
特別室……… 私が誤診から膠原病になり
検査入院の際に 母は特別室に
入院させて呉れた。
院長回診もトップ 確かに医師の真剣さ
丁重さが 普通の個室とも
異なる物であった。
ふと私の20歳代の深い感謝が 母への思いで
胸が一杯に成った。
母は 退院ではなかったのね?
もう次は
頑張らないから……… と少し落ち込み寂しげに
私に背中を向けた。
え。次は 頑張っくれない?
一瞬 ドキドキしたけれど
母の姿を見て 愛らしく 心の中で
有難うを
転倒させてしまい 本当に
ごめんなさい を繰り返した。
母の背中を 擦りながら
顔を覗き込んだ。
ずっと2人で 乗り越えて来たから
又
此れからも 一緒よ
頑張って頂戴ね お願いしますと
頬を母の頬に ピタッと寄せた。
母は振り返り 私の手を優しく握って呉れた。
介護士さん ヘルパーさんらが
お部屋の
お引越しですよ〜〜と 頼もしく迎えに来た!
母に ホテルみたいな病室ですよ
早く回復して お嬢さんを喜ばせて
上げて下さいね!
リラックス出来るから 大丈夫ですね?
では このベッドに横に成ったままで
良いので
さぁ お引越ししますね!
と 皆さんの声がけに 母は笑顔で
有難うございますと穏やかに返事を返した。
私も母の荷物を抱えて
笑顔でエレベーターホールに向かった。
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