#在宅介護
#誤嚥性肺炎
私が入院道具を 自宅に取りに帰り 母の病室に
戻れたのが 明け方4時半を回っていた。
母の顔を覗き込むと 高熱で疲労した為に
眠っていた。起こさぬ様に そっと手を繋ぎ
今日も一生懸命に私を信じ 頑張って呉れて
どうも有難うね
本当に転倒さえ させなければ……
胸が傷み 酸素マスクや心電図 24時間点滴や 抗生物質点滴等 尿管も入って居て 改めて
私の至らなさを 自ら嘆き 悔やんだ。
私の幸せ 自由 人生より
最優先に母を守り生きて来たのに
私の力不足と愚かさが 母を苦しめて居る。
緊急病棟の休憩室へ行き 飲み物を口にしながら
自分の薬を一気に飲み込んだ。
入院書類を書きながら 誰も居ない長い廊下が
暗いトンネルの様に見えた。
私が代わって上げたい
母には何の落ち度もない………
世界一尊敬感謝し愛する母
朝の8時には担当医師が決まり
会える予定なので 病室に座りながら
泊まる事にした…
外来の医師だろう、 女医で有る。
この高熱は やはり肺炎だ
何故 眠って居る間のだ液さえ 誤嚥性肺炎を
招くのか。 口腔ケアーは丁寧に頻度高く行なって居る。
寝る姿勢にも 真夜中さえなおした。
何故か?理屈は分かっでいるが悔しかった。
頻繁に繰り返す誤嚥性肺炎
残酷だと感じたまらない 優しく母の背中をメインに
擦り続けた!
うとうと15分位 眠っては
夜勤の介護士さんに母の容態を聞いた。
そろそろ病棟が騒がしく 人の声か聞こえて来た。
もう夜が開ける。
病院の早い朝が開ける。
8時 私は冷たい水で顔を洗い
凛としていたくて薄く化粧 口紅を塗った。
しっかり! 母をより良い医療を受けさせたい。
先ずは介護士さんが母の検温
サチュレーション 血糖値
聴診器など 母に声がけをしながら
測定していた。
私は医師は誰が主治医か?
炎症反応や肺のレントゲン 心臓の動きを
聞きたいと 介護士さんにつたえた。
一時間後に 医師が入ってきた。
担当すると名乗る初めて見る男性の医師である。
細かい日常生活から遡り沢山の質問を私に矢継ぎ早になげ掛ける! 私も質問事項は 殆ど聞いて全て
何時もの如くメモをした。
2時間近くに及んだ初めての顔合わせ。
急変した際の延命も やはり問われた。
医師に返事を ゆっくり確実に答えて居ると
何故か ふと遠い昔が脳裏を過った。
私が幼い頃 母は仕事で多忙過ぎて
徹夜の毎日の中
沢山のお弟子さん 芸大生も泊まり込み仕事に励んで居る深夜に
母は 姉妹並んで 寝ている私に
一緒に寝てあげれなくて 御免なさいね。
ママはお仕事なのよと
優しく私の頭を撫でて頬を付けて
優しく布団を 掛け直して
2階の仕事場へ急いで戻ってゆく雰囲気を
愛を感じていた。
その時 私は母がまだ寝ない事を3歳の幼い気持ちながら 一生懸命に広く長い階段を手摺に捕まりながら
見に行こうと
起きていた……
母にまだ起きていたの?と心配かけたくなく
咄嗟に場の雰囲気を感じて寝た振りをしたのだ。
何故?今 急に思い出したか不思議だけれど
現在は私が母の命を守る立場 ある意味
母の娘ながら 母をお母さんの気持ちに
成っていたのだ。
愛しい母
また必ず克服してください
私が幸せにしたいから
お願い。
二人で頑張りたいの……… 心底から願っていた。
医師は抗生物質を効果が現れない様なら
変える 濃厚な栄養剤 塩分
脂の点滴する等
治療方針の要を 私に話した。
私は毎日 来ますから!
母を宜しくお願いしますと挨拶をして
メインの医師は何名で、其々名前を聞いて メモをして 深く頭を下げた。
今 酸素は幾らですか? 不安で聞いてみた。
上手くゆけば明後日には酸素マスクを外せるかも知れないと。
長いトンネルから母が抜け出せる!!
必ずと医師の言葉を頭の中で復唱した。
暫く母は禁食だ。
また痩せて体力が落ちぬ様にと
母の手を握り 胸を擦りながら
人の気配で 少し目を開けた母に
今ね、先生が来て大丈夫ですって!!
また二人で必ず頑張れば 家に戻れるからね!と
母の頬に オマジナイ!のキスをした。
母は安心と辛さで
直ぐに寝入った。母の手は
しっかり私の手を握り締めて居た。
本当に愛しい
早く苦しさが軽減します様に。
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