テーマ:在宅介護
母は リクライニングの車椅子に乗り ゆっくりゆっくり 愛を込めて 私は介護タクシーワゴン車迄 押して歩いた
機械式の介護タクシーワゴン車で 母は怖くない?とビックリして 久しぶりの外の空気に 寒い様子
私は大丈夫 大丈夫よ! 大きな声で叫び 母の横顔に 手を振り 母のセットが終わると 私も乗り込み 母の隣に座り 退院おめでとうね!
此れから お家だから 安心してね!!
母の手を繋ぎ懸命に笑顔で 母の頑張りを 讃えた。
暫く走り 我が家が見えて来ると ケアマネ ヘルパーさんらが既に待って居てくれた。
私は 車から 飛び降りて 母を介護タクシーの方に押して貰って 皆を母の部屋へ 誘導。
私は用意してあった 新しいスリッパ、椅子を 母の部屋に並べ
暖かく 母に布団を掛けた
母は 変わってしまった自分の部屋に 此処は?と不安な顔をしたので 私は胸が傷んだ………
母のお部屋よ ほら、ゆっくり 横に成りながら安心してね。 今日は 母上ちゃんを 看て呉れる看護士さん 役所の方 ヘルパーさん。
此処はお家だから 安心して 心配しないでね。
母は知らぬ顔の人々が 自分の部屋に居て
混乱した様に 私の名前を 呼び 一生懸命 起き上がろうと 頑張っていた。
ケアマネが 母を敬う言葉で 明るく声を 掛けて
母の全体の様子を見て 看護士さんでも ある方なので 聴診器を あてたり 軽く 診察を始め ある程度 診察が 済むと
母の大腿骨骨折の以前の病から
過去に遡り 時系列で 矢継ぎ早に 私に質問してきた。
母は 本来 穏やかだけれど 皆の声が大きく
家に帰れば ゆっくり静かに休み
私に質問したい事を 聞きたい様で
皆に 煩いわ!と
私も 母が気の毒に思って 居間に 通したけれど 母は 私に 喉が乾いたの と 必死に起き上がろうとしている ベッド柵の音。
私は心配で ケアマネとの話の途中であったが、
ベットから落ちると危ないし 確かに喉が
渇いてる と トロミを つけた 飲み物を丁寧に作り 母には ご免なさいね と 母が飲み終わる迄 スプーンで介助しながら
又
来るから
あと少し横に成っていてね、危ないからね
でも 母は今迄の自分の大好きなお洒落なベッドと異なり 柵まで ついて 驚いた顔をして
幾度も 私の名前を 呼んで居た。
私は 20年前から遡り 細かく説明しながら
ヘルパーさんには 母の気持ちが 落ち着く様に優しく話し相手になり オムツを替えて貰う様に頼み お風呂場 トイレ オムツ ボディーソープ テイシュ 新聞紙 ゴミ袋の場所等 一通り 教えて 又ケアマネに 今後 特に希望する事 看とりの話迄
全て 話した。
夜は更けて 9時近くに成って
母も 退院して 車に乗り 環境も変わり疲れたようで
ウトウト していた。
私も朝から ハードで 飲まず食わずで
疲労したけれど 母の元へ 飛んでゆき
ベットの転落防止柵の一つを 外して 母の体位を直して
身体を 擦り 可哀想だけれど
夜の薬なので ベッドを 起こし クッション バスタオルで 身体を固定して
頑張って ゆっくり
顆粒を叩き潰して粉状にした薬を ゼリー アイスクリーム
ヨーグルトに 混ぜて
今日は 苦くてご免なさいねと
少しずつ 甘いシロップと混ぜながら 飲んで貰った。
後は 口が サッパリするように
麦茶に トロミを付けて 母の口に 小さなスプーンで ゆっくり 入れたら 母は美味しいわね、っと 退院後 始めて笑ってくれた。
凄く嬉しかった。
それから 熱いお湯で 絞ったタオルで 身体 顔を 拭いたら 更に 笑顔で 有り難うね と私に
優しく言ってくれた………
有り難うは 私のセリフよ。
気を遣わないでね と 私も笑顔が浮かんだ。
そして 就寝前のお薬の時間まで 私が
歌をうたい 母に起きて居て貰った。
そして 口腔ケアー
母は くたびれたわ……と
私も 痛々しかったけれど 丁寧に しっかり!終わらせ オムツ交換 陰部洗浄を 極力静かに行い 私は 歯みがきだけして
母のベッドの隣に 仮に布団を 引いて
コートを着こんで 横に成りながら 母の顔を 明け方迄 見ていた。
骨折するなんて
本当に 申し訳ない ご免なさいを
心の中で 幾度も 呟き 母の手を繋いで
知らずに 私も 仮眠してしまった。